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夜の二胡教室「清潔感のある1音」

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夜の二胡教室2025年1月28日号「清潔感のある1音」レジュメを掲載します。

 

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清潔感のある演奏を「1音」

自分の音楽に清潔感をもたらそう!

実際の意味の清潔感というは
本当に清潔であるかというこではなく、
「私には、あなたを不快にさせる意思はありません」
ということが、相手に伝わることだと思います。

 

今回は「1音弾く」ということについて、清潔感のある弾き方を考えてみましょう。

こんな演奏を考えてみます。
<楽譜>

ただ、外弦開放弦の1音です。テンポも指定なし。
楽譜にするほどのものでもないです。

これを、清潔感のある弾き方と、ない弾き方をやってみます。

ある

ない

どちらも楽譜通りという意味では、間違いのない演奏でしたね。

清潔感のある演奏では、僕が注意した点は、

心と体を整えて、集中する
始まる前に「無」を作る
指定がなくても、適当なテンポを用意して「せーの」を体でとってから、そのリズムにのせて弾く
「せーの」で息を吸って、息を吐くように音を出す
音の始まりと終わりを意識する
音の始まりから終わりまでの状態が整っていることを監視する
演奏が終わった後の余韻を見届けてから、自分を取り戻す

といったあたりを注意しました。
個別に、演奏技術ではなく、清潔感という観点から解説してみます。

○心と体を整えて、集中する
○始まる前に「無」を作る
○演奏が終わった後の余韻を見届けてから、自分を取り戻す
音楽に集中するわけですが、どこからどこまでが音楽ですよ、という、
「聴いてほしい部分」をわかりやすく示しています。
これは、上品なマナーが身のこなしに表れちゃっていますよ、というアピール

○指定がなくても、適当なテンポを用意して「せーの」を体でとってから、そのリズムにのせて弾く
「音楽にリズムはとても大切だ」ということを、もちろんわかっていますよ、というアピール

○「せーの」で息を吸って、息を吐くように音を出す。
僕は、歌うように弾きたい、と、思っているんです、というアピール

○音の始まりと終わりを意識する
○音の始まりから終わりまでの状態が整っていることを監視する
他人にものを渡すときに、放り投げられたら、すごい印象悪いと思います。
「あなたのことを思って、行動できる私ですよ」というアピール

1音を弾く、というだけの演奏でも、
清潔感のある演奏では、私が良い人間であろうとしていること、歌うように弾きたいとおもっていること、聞いてくれるあなたのことを考えている
という思いが、相手に伝わります。

 

逆に、清潔感のない演奏の時に考えていたことは、
音程があっているか、雑音がでないか
です。自分のことだけを考えていました。

これを日常的清潔感に当てはめると、
「襟がゆがんでる」「シャツがしわしわ」「あいさつしない」
「くちゃくちゃ音を立てて咀嚼する」「物を投げてわたす」
こういった、「自分は気にしてないけど、はたからみると不快」
というケースに当てはまるといえるのではないでしょうか。

 

ただ自分のために音をだすのではなくて、
聴いている人を想定して、その人が不快にならない演奏を心がけ、ようとすること。
下手だから、不快になるんじゃなくて、配慮がないから、不快になる。
「あなたを不快にさせたいのではない」という気持ちを、音程や音色以外で、自分にできることで伝えていくことはできるはずではないでしょうか。

 

僕らは、ばい菌ひとつない人と仲良くなりたいわけじゃないですよね。
社交的でなくても、コミュニケーションをとりたいんだな、と思わせてくれる人となら
交流できる。

自分ひとり部屋にて練習してるだけなら、だらだら好きに弾けばいいわけですが、
教室やその発表会など、清潔感のない演奏が許される環境に長くいてしまうと、
「人からどう見えているか」という視点が薄くなってしまうのではないでしょうか。

落ち着いて、清潔感のある演奏を心がける時間を作っていけば、結果として、
音も整っていくものですし、

その演奏する姿をみて、いいな、と思ってもらえることも増えるのではないでしょうか。

清潔感のある演奏、1音編でした。

 

 

 

 

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