二胡の上達のために、音楽を聴こう!
二胡の上達のために必要なこととは、たくさんの練習…だけではありません。
「好きな演奏をするミュージシャン」
「自分にとっての音楽の名演」
この二つを、素早く強い信念をもって挙げることはできますか?
「まあ、サイマとか好きかなあ~」
「私の先生上手ですよ~」
といった、なんとなくの感覚でも曲目の話しでもありません。
「あの人があの時弾いたあの音!!かっこよかった、素敵…」という具体的な音色。
自分の琴線を鷲掴みでグイグイ揺らされた記憶。これがひとつでも挙げられますか?
頭の中に音が鳴っているか?!
上達のための練習に必要なのは、「こう弾きたい」という具体的な音色のイメージです。
特に二胡は、
音が一つしか出ないかわりに、一つの音に無限の表情を持たせることができる楽器
です。
ただの「ド」でなく、どんな「ド」なのか。このイメージがはっきりしていればいるほど、練習する方向が見えてくることになります。
「長淵の乾杯を歌いたくてギターを始めました」、という人がどんな歌い方をするか…情熱的な歌声のイメージが容易に浮かびますよね。
二胡はイメージで始められる楽器
二胡を始めるきっかけが「なんとなくのイメージだった」、という人は少なくないと思います。
癒しの楽器だから癒してくれそう、というなんとなくなイメージ。弦が二本で簡単そう、というなんとなくなイメージ。
それが自分にとって良いことである確証なんて何もない、ぼやけたイメージです。
それでいて、好きな演奏家やミュージシャンは特にいないし、CDも買わない動画もみないコンサートにも行かない。
二胡の演奏で覚えている曲も別に思いつかない。
自分のなかに、好きな音色が存在しないまま楽器をはじめて、レッスンに通う。
楽器の操作を覚えて弾けるようになって。
そのあとの目指すべき目標がないので、何をどう練習したらいいのかわからない…
楽譜と取っ組みあって、一生懸命に練習するけど、それは実は「こんな風に弾きたい」という具体的なイメージがないから、楽譜にすがってしまっているだけ…
「楽譜の通りに弾けば、よくわからないけど、いい感じになるはず」と信じて疑わない。それ以外に何かあるなんて想像もできない…
…心当たりはありませんか?
なんとなくなイメージを「この音が好き!」という具体的なイメージへとピントをあわせていく必要があります。
音楽を聴こう!好きになろう!
そのために、楽器を始めたら、より音楽に興味を持ってほしいです。
今は、Youtubeや音楽サブスクリプションサービスで、クラシックから最新HITナンバーまで、いろいろな楽器、いろいろな文化的背景を持った人の演奏を簡単に聴くことができます。
スマホはむつかしい…と思われている方も、少し学べば、こんなに便利で楽しい道具はかつてなかったんです。
「二胡をうまくなりたいなら、たくさん聴け!」
昔お世話になった方に言われて、実際にとても役に立った実感がある言葉です。
二胡じゃなくてもいい。二胡っぽい曲じゃなくてもいいです。
Youtubeなら、いろいろと「こんなのも見てみて」といろいろな動画をオススメされます。
それを適当にザッピングしていけばいいんです。知識はいらないです。
いろいろ聴いていくことで、自分の「好き」を見つける。
「ああ、自分ってこういうのも好きなんだ~」と、自分発見になります。
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