二胡の駒についての雑感
やーー!週一Youtube生放送、
夜の二胡教室2023年5月23日の要点まとめです。
二胡の“駒”について。こばやしがケースに入れている二胡駒を眺めながらしゃべります。
<駒>は重要アイテム
指で押さえ、弓で擦って弦が震えます。これが二胡の音の素になるもの。
その弦の振動は、(ほぼ)すべて、駒を伝って蛇の皮に伝わります。
音のエネルギーの通過点である駒がどんなものであるかは、二胡の音色、演奏感に大きく影響します。
目次
重量
二胡駒は、いろいろな素材、形状のものがあります。
それぞれに特徴がありますが、大きい要素として<重さ>があります。
弦の振動が駒を伝わっているとき、駒が重いと、駒自体を震わせるために、たくさんの音エネルギーが駒に吸収されてしまいます。駒に取り付けるタイプの弱音器が、駒自体を重くする仕組みになっています。
こういうタイプの弱音器。
軽い駒の場合、失われるエネルギーが少ない。
少ないエネルギーで皮を震わせることができるので、小さな音も出せるし、大きな音も出せる。反応も速い。しかし、小さくて軽い駒は音色がカラリと明るい音になります。
駒は削るもの
二胡の駒は、演奏者が自分で削って調整するものです。
穴を大きくしたり、横面をえぐってみたり。
削ることで、駒を軽くしていきます。
自分のフィーリングにあう楽器にするために行う作業です。
少しずつ削っては二胡に取り付けて感触をみる、ということの繰り返し。
しかしながら、軽くするといっても限度があるし、ちょっと削っただけではほとんど変わらないので、実際に削ってみて感覚をつかんでください。
小さいのでけがをしないように…
最近は様々な駒が販売されているので、自分で削って自分にぴったりの二胡を作る、という人は少なくなってきたように思います。高価な駒ではちょっと勇気がいりますが、安い駒をいくつか購入して、ダメもとで削ってみるのもたのしいですよ。
駒の違いがわからない人へ
駒を変えても違いがよくわからない…最初はそんなものです。
音エネルギーの通り道である駒が変われば、音色だけでなく、演奏感も変わっているはず。
注意深く音を出して、いつもと違うことがないか探してみましょう。
交換する駒を購入するときには、素材もそうですが、形が全然ちがうものを数個購入してみましょう。
高ければいい、というものでもありません。
今、自分が使っている駒と形が大きく変わっているようなもののほうが、違いを感じやすいと思います。
こばやし二胡教室でもオリジナル駒を販売しています。
楓と油煎の2種類。
https://erhufukui.thebase.in/items/1817862
https://erhufukui.thebase.in/items/1817872
上半分だけという変わった形の駒で、この形独特の演奏感があります。
小林も長く愛用しています。
良くも悪くも強い個性のある駒なので、駒を変えたことによる変化を感じてみたい人にもおすすめです。
前の記事へ
次の記事へ